売買後に必要な手続きについて
売買契約が終了したら、売却は基本的に完了したといえます。けれども、契約時にまで、退去がしていないと、引渡し日が先延ばしになり、手続きが完了しない場合があります。他にも税金や、引渡し後の手続きもあるので、代表的なものを把握しましょう。
引渡し猶予をつける場合は、カギの受け渡しの猶予も忘れないこと
売買契約時に引渡が完了していない場合は、売買契約書の特約部分の「引渡し猶予」を設定して、署名・捺印します。引渡し猶予は、売主側が特約により、引渡しの時期を契約後の特定日の特約によって指定することを指します。多くは、自宅の買い替えを行う売主が利用するケースです。そして、旧住居の引渡しと新住居への入居の間、日にちが空いてしまうときにはこの特約をつけることができます。しかし、期間としては、数日から1週間などの短期間に指定されることがほとんどといえます。この期間は、所有権が新規の所有者に移転していますので、猶予期間中に売主を居住させることを承諾する趣旨を契約時に書面により交わす必要があります。この場合に気になることは、カギの受け渡しですが、一般的には、売買契約を結んだ時点で、不動産の所有権が移転するので、退去の有無を考慮せずにカギの受け渡しが行われます。けれども、特約により、カギの受け渡しタイミングを引渡しと同時期にすることができます。
利益・損失どちらでも優遇税制が利用できる
引渡しが完了し、次の手続きとして必要なことは税金に関することです。売価(譲渡)した際に利益が発生したか、損失が発生したかにより、申請方法は異なります。前者では、譲渡所得税が発生し、後者では、譲渡損失の繰越控除を利用することができます。譲渡所得とは、土地、建物などを売却した際に利益が発生した場合にかかる税金のことです。所得していた年数により、税率が異なり、所得期間が5年を超えるかどうかで税率は変動し、短いケースでは税率は高くなります。ただ、この制度には、自分が住居として使用していたときの不動産であれば特例が存在し、譲渡所得が3,000万円までは控除対象となります。反対に、譲渡損失があるときは、所得によって損失額が所得税・住民税と相殺可能な、「譲渡損失の繰越控除」の制度を利用できます。この制度は、譲渡で損失が発生した場合の損失額を、その年の所得額から控除するもので、例でいうと、年間所得400万円、譲渡損失が1400万円のケースでは、その年に申告する所得額が0円になります。また、この制度には、最初の年に相殺することのできなかった損失分を翌年以降の3年の間で繰り越すことが可能です。ですので、所得金が一定である場合は、1年後と2年後は申告するべき所得額は0円、3年後は申告する所得額は200万円にすることができます。ここまで見てきたように、税金の優遇制度とは生活をするうえで恩恵も多いといえるので、活用しましょう。









